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今夜はあまりに切なくて

アタシはユーミン教の教徒なので、その影響を多分に受けての

山本潤子さんのファンだ。

この人、歌の上手さもそうだけど、1/fゆらぎ (えふぶんのいちゆらぎ)でも
トップクラスに入ると思うシンガーだ。

その潤子さんのライブが地元で開かれるというので、楽しみにしていた。

チケットを取ってから数か月、3月の半ば過ぎだったと思うが

突然、このツアーをもっての無期限休業が発表された。高音が出ないのだという。

「ええーー?当分、聴けないのか?そういえば、小田さんの恒例クリスマス番組にも

出てなかったもんなぁ・・・。そんな調子悪いのかぁ」と残念がっていたアタシだ。

ところが、この3月28日の旦那さま、山本俊彦さんの突然の訃報。

ええーーー???

誰が見たって、相思相愛はもちろんだろうけど、なんつーか一心同体みたいな存在なふたりだし

「俊さん、俊さん」だから、想像だけど、潤子さんは多分に「依存妻」だったんじゃないかな?って

思っていたんだよね。

ライブは4月5日だから、まだ1週間しか経っていない計算だ。

こりゃ、中止やむなしだわ。無理ないよ。

って思ったアタシだけれど、そこはプロなんだなぁ。

ツアー、続行。

「俊さんもやりきれって言っていると思うから、笑顔でやりたい」ってMCで言っていらした。

潤子さんがユーミンのDESTNYを歌うときに

「この世界から、俊さんが消えて、そのタイミングで自分も(喉の調子が原因で)消えていくのは

運命なのかなぁ」っていうようなことをおっしゃる。

「卒業写真」と「最後の春休み」をアンコールで歌ってくれたんだけど

「もう、皆さんも十分、お気づきのとおり声が出なくて・・・一緒に歌ってください。

(自分と)一緒に歌ったってことを思い出にしてください」って言葉に会場は涙声のハーモニーだった。

構成は潤子さんがセレクトした「歌い継いでもらいたい曲特集」みたいな感じだったんだけど

映画「黒いオルフェ」の挿入歌「カーニバルの朝」がとっても沁みた。

誰もがどこかで聞いたことのある神話(竪琴の名手が愛する妻を失い、黄泉の国に妻を探しに行き

その門前で琴を奏でると、涙を流した黄泉の国の神から妻を返してもらえることになったのだが

この世に戻ってくるまで、決して後ろを振り返って妻を確認してはいけないとの約束を守りきれず

振り返ってしまう。その瞬間に妻は霧と化してしまうって話)

を基にした映画らしいんだけど、突然、失った旦那さまにその歌声で戻って来てと

語りかけているようでもあり、曲の切なさが一層、増す。

「みなさん、どうかどうかお元気で」と何度も何度も言ってくれる潤子さん。

アタシたちファンは気長に潤子さんが再び笑顔でステージに立てる日を待とう。

アタシはもうすぐ結婚記念日を迎え、ダンナとは、もう34年くらいの付き合いになるが

ふたりでライブに出かけるのも、当たり前だけど、有限なんだなぁと

しみじみしてしまう夜になった。
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テーマ : 主婦の日常日記 - ジャンル : 日記